3/08/2011

経て

本日3月8日
闘病生活1ヶ月の節目で
退院が決まりました。
転移の可能性も0ではありませんが
完治の見込みは高いそうなので
これからは自宅療養に切り替わります。

2月8日、己の体に変調を感じ、近所の病院に通院。
診察の結果、その日のうちに入院する事になりました。

検査の繰り返しの毎日でしたが
結局原因が突き止められず、
ガンの可能性をほのめかしながらも
全く親身になってくれない非情な主治医に悩まされ、
そんな状況を誰にも説明していなかったのもあって
非常に孤独な闘病生活でした。

その間運も底をついたのか、数々の災難が舞い込みました。
正に生き地獄、心身伴に憔悴しきっていました。

そこから少しずつ事態は好転しました。
その後の転院先である三井記念病院では、
素晴らしい先生方の計らいで
初診日のうちに原因をほぼ究明。
救急扱いで入院と手術の手配をしてもらい
無事完治への希望が色濃いものとなりました。

そして、術後ようやく余裕が出てきたところで
近しい人たちに近況を報告したら
凄い勢いでのレスポンス。
内、都内にいる人は全て、中には遠方の人まで
遥々お見舞いに来てくれました。

突き落とすも人間
手を差し伸べるも人間

吉凶様々な巡り合わせがありましたが
それでも僕の周りには、突き落とそうとする人より
手を差し伸べてくれる人のほうが
遥かに多いという事が解り、荒んだ心も洗われました。

死生観もだいぶ変わりました。
10万人に1人という驚愕の確率で
しかも悪性腫瘍という結果。

幸い早期発見だったものの
少しでも手違いがあったら
死んでいたでしょう。

死というものが突如自身の事として
眼前に飛び込み、それを克服するという
20代では考え難いこの経験は
自分に一層の感受性を与えてくれたと思います。

改めまして、応援してくださった全ての皆さんと
お世話になった三井記念病院の皆さんに
この場を借りてお礼申し上げます。

ありがとうございました。

3/06/2011

Shipbuilding



入院中 Robert Wyattの曲がヘビーローテーション



決して豊かではない
造船が主要な産業である町で
開戦の噂が広まった

戦争が始まれば
結果軍需が高まり
人々の生活は潤う

だが軍艦を造るという事は
人が殺し合うという事

あくまでも噂の域は超えていないが
そんな葛藤を抱えながら
只々身を潜める



下手な翻訳は作詞者(Elvis Costello氏)の
意に反すると思うので割愛しますが
要約するとそういう歌。

美しい歌声と
美しい旋律と
美しい歌詞の
静かな反戦歌。

美しいものに触れると心が洗われるな。

3/04/2011

閃光

長かった夏の終わりとともに
最果ての地より
疑うはずもなく持ち帰った吉夢は
凶相を含んでいた

南の島での穏やかな情景
エメラルドグリーンとアイボリーの
淡いコントラスト
そこは無人に等しく
側に在るのは
木陰の下で涼む猫
美酒と伴侶
この世の幸いを全て含んだような…
…いや、確かに含んでいた
それほど麗しい空間だった

吉夢はある日突然
霙吹雪とともに
悪夢へと変化した

気が付くと
そこは暗く冷たい手術台の上
医療機器から発せられる
無機質な電子音
鼻に付く薬品のにおい
凍える体に針を打たれ
無へのいざない

再起と引き替えに
軀の一部が贄となった

吉夢は閃光の如く通り過ぎ
大きな爪跡を残した
だが、結局冷めるはずだったもの
非情な去り際ではあったが
悪夢へと切り替わる目前までの記憶が
とても美しいものだった事だけは
せめてもの救いか

正気を取り戻すと
窓から柔らかな光
どうやら悪夢も去ったようだ

鬱蒼とした闇は
暫し消える気配はないが
それも定めと受け入れずして
安息の地へは辿り着けないであろう
選択の余地はない
ただ受け入れるのみ

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初めて詩を書いてみました。


先日の日記で伏線を立てていたわりに、
あまり誰にも伝えていませんでしたが、

辛い出来事の最中、
自分の体にガンが発見され
緊急手術をしました。

幸い早期発見で、術後の経過は良好ですが、
28年間苦楽を共にした身体の一部を失いました。
(日常生活に支障はないです。)

この1ヶ月で人生観が大分変わりました。

これからは、更にナルシシズム全開で生きていこう。
照れずにもっと表現していこう。

思えば羞恥心からか
全く何もしていなかったな。

でもこれだけの事が
あったのだから
もっと赤裸々に
自分の印を
残していくべきだと思った。

印をどう残すか。
絵が描きたい訳でもない。
写真もたしなむ程度。
音は創ってみたいが…
まず何より文章だろうと。

口下手で頭の回転が遅い自分は
熟考して文面に起こす事が
一番性に合っているだろうと。

思い付いた時に
思いのままを
思い付きの形で。

ご心配いただいた皆さん。
どうもありがとうございました。

これを機に生まれ変われたと思います。